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母乳育児に役立つヒント

ふたりめの赤ちゃんを授かったら~幼児と赤ちゃんの育児をうまくこなすヒント

 ふたりめの赤ちゃんを家族に迎えることは、上のお子さんにとって素敵なプレゼントです。子どもたちが小さい頃はお互い一緒に遊べる新しい友達となり、うまくいけばいつもそばにいてくれる一生の友達になることでしょう。一方で、小さなお兄ちゃん、お姉ちゃんたちへのケアも大切です。新しい家族が増えるにあたり、ひとりめのお子さんへの接し方のヒントをご紹介します。

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赤ちゃんの誕生前に

なぜ上の子に妊娠について話すべきなのか

 多くの女性はひとり目のお子さんが2歳から4歳のときにふたり目を出産します。もしあなたがこのタイミングで赤ちゃんを授かるとなると、ふたり目のお子さんが生まれたとき、上の子はまだ幼児です。もしかしたら、上の子にまだ授乳中かもしれません。まだ幼い上のお子さんにとって、新しい赤ちゃんの誕生は様々な面で影響を与えます。しばらくの間、上の子は家族の注目の的でした。でも、これからは「競争相手」となるきょうだいを持つことになります。上の子はたいてい弟や妹を守り、お世話したいと思うものですが、同時に嫉妬の感情が芽生えることもあるかもしれません。
 突然「競争相手」が登場したら、上の子は混乱します。そこで、赤ちゃんが誕生する前、つまり妊娠中に赤ちゃんがやってくることを伝えてあげてください。そして、おなかが膨らむごとに赤ちゃんが成長していく喜びを、上の子と共有してください。小さなお兄ちゃん、お姉ちゃんたちは、大きなおなかを大切に思い、赤ちゃんに会える日を、心から待ち望むようになるでしょう。

赤ちゃんがやってくることをいつ伝える?

 妊娠していることを伝えるタイミングは、お子さんの年齢によっても変わってきます。一般的に年齢が高いほうが妊娠について聞かされる準備ができていると言えます。伝える時期について厳格な「ルール」はありませんが、安定期を迎えた頃がおすすめです。
 小学生の場合、お母さんの準備が整い次第、伝えてもよいでしょう。妊娠の喜びを早い段階からお子さんと一緒に分かち合いたいのであれば、安定期まで秘密にしなければいけないこともありません。最終的には、結局のところは、どの程度妊娠について伝えるかはそれぞれのご家庭の判断でOK!でも、もし一度伝えると決心したのであれば、簡単な言葉を使って、わかりやすくお話ししてあげることが大切です。

どのように赤ちゃんのことを伝えたらいい?

 わかりやすく説明してあげることが大事ですが、同時に、楽しいサプライズを考えてもいいですね。新しい家族を迎え入れるための共通の目的意識とワクワク感を一番最初から共有できるように、家族全員を巻き込んでみては?また、産院に連れて行ってママのおなかで何が起きているのか、超音波検査の画像を見せてお話ししてみてもいいですね。
 弟や妹が生まれるといったストーリーの絵本を読んで伝えるのもおすすめです。絵本を読んで「○○くんちも赤ちゃんが欲しいな」とつぶやいたところに、「○○くんのおうちにも赤ちゃんがくるんだよ!」と伝えてあげたら、上の子は、今ままでみたこともないような驚きと喜びでいっぱいの表情を見せてくれるかもしれません。新しくお兄ちゃんお姉ちゃんになるお子さんのための本のリスト(http://books.rakuten.co.jp/event/book/ehonnavi/siblings/)をチェックしてみてください。
 ほかにも、赤ちゃんの成長を記録するスクラップブックを一緒に作り始めるというのも面白いですね。エコー写真とともに、おなかの赤ちゃんの記録だけでなく、上の子の様子や言葉なども記録します。例えば、上の子が初めて胎動を感じたときの様子や性別について話した言葉など。最後に、生まれた弟や妹と一緒に撮影した写真を貼って完成です。

上の子と話すべきこと・やるべきこと

 まず、赤ちゃんは基本的には「おっぱいを飲む」「眠る」「泣く」の3つのことしかできないため、産まれて数カ月間は家族全員の助けが必要だということをお話ししてあげてください。その結果、赤ちゃんはママの時間をたくさん使うことになるということも。「○○ちゃんが赤ちゃんのときもそうだったんだよ」と、上の子が赤ちゃんだったときのときのお話を交えながら説明するとわかりやすいかもしれません。そして、一番大切なのは、「赤ちゃんがママの時間をたくさん取るようになっても、○○ちゃんのことも以前と変わらず大切な存在だよ」伝えることです。
 また、下の子が生まれると、家族の中での上の子の役割はとても重要になってきます。お兄ちゃんやお姉ちゃんとして、彼らには新しい責任と可能性が生まれ、大きな成長に繋がっていきます。弟や妹ができるということで、特別な出番があって、また特別な役割が与えられるということを、伝えてみてもいいですね。家まわりのことや、掃除、食べ物の買い出しなど、その子ができるママを助けるかっこいい仕事について話し合ってみてください。
 母乳育児について話すことも忘れずに。上の子は、授乳によってママが小さな弟や妹と過ごしている間中、さみしさを感じます。理解してもらうためにも、授乳の目的やその仕組みについて簡単に説明することが大切です。
 上の子におなかを触らせて、胎動を感じてもらうのもおすすめです。確かにそこに赤ちゃんがいて、小さな足でおなかでキックしているという感覚は、やがてお兄ちゃんやお姉ちゃんになる自分を実感させてくれます。また、生まれる前から、弟や妹との関係を育んでくれることでしょう。

赤ちゃんが誕生したら

"あなたも大切だよ"ということと新しいルールを伝える

 子どもたちが新しい状況や習慣に対して、何かしら問題を抱えるは当然のことです。このため、ふたり目の子が誕生してすぐの頃は反抗したり、特別な感情が出てきたりすることは自然な現象です。
 赤ちゃんが生まれるまで、上の子はパパやママの注目の的でした。弟や妹が生まれる前にどんなに準備をしたとしても、生まれてからの現実にぶつかるまでは実感できないものです。自分以外にも、パパとママの注目が集まる存在が突然生活に現れたのですから、上の子が普段と違う行動や反抗的な態度をとっても驚かないでください。
 大切なのは、落ち着きを持って接すること。上の子のことをどんなに大切に思っているかをきちんと見せてあげると同時に、赤ちゃんのお世話のときにはがまんしなければならないこともあることなど、新しいルールができたこともわかってもらうようにしましょう。

下の子の授乳中に上の子の遊び相手をできるの?

 幼児の面倒をみながらの授乳はなかなか難しいもの。家にあなたひとりしかいない場合は、なおさらです。そこで、幼い上のお子さんを見ながら簡単に授乳をするヒントを紹介します。
 最も重要なことは、授乳のための安全な場所を確保することです。そこには絵本やおもちゃなど、上の子のお気に入りのものを揃えます。上の子が安心して過ごせる空間にすることで、ママも落ち着いて授乳しながら上の子の相手をすることができます。
 授乳中は、上の子を寄り添わせて遊ぶのがおすすめです。こうすれば、たとえ赤ちゃんに授乳していても、この時間は上の子にとっても「ママとの特別なひととき」に。しりとりやなぞなぞをしたり、歌を一緒に歌うのもいいですね。ママのまねをして、ママの授乳の時間に人形やぬいぐるみ、ときにはトラックにさえ授乳ごっこをする子たちもいて、何ともほほえましく、幸せな空間になることでしょう。
 お子さんの安全のためにも、授乳の間は上の子も同じ部屋にいるようにし、外に出られないようにすることが重要です。ドアを閉めたり、ベビーゲートを使うなどして、逃げたりトイレで遊んだりしないようにしましょう。

幼児と乳児の授乳は同時期にできるの?

 上の子と赤ちゃんに同時に母乳をあげることをタンデム授乳といい、タンデム授乳は可能です。もし上の子にまだ授乳をしていて、赤ちゃんがおっぱいを飲んでいるときに自分も飲みたいと言うのであれば、どうしてそれができるのかきちんと説明してあげましょう。タンデム授乳をする場合は、上の子に「○○ちゃんはいろいろなものを食べられるけれど、赤ちゃんはほかの食べものを食べられないから、たくさんおっぱいをあげないといけないんだよ」と伝えることが大切です。

もしすでに卒乳している子がまたおっぱいを飲みたがったらどうするか?

 すでに卒乳していても、弟や妹が生まれてから上の子がもう一度おっぱいを飲みたがるのはよくあることです。簡単な答えはなく、ママ自身が満足のいく選択をしてください。
 一度卒乳した子に喜んで授乳するママもいます。再び授乳したくないのであれば、「母乳は赤ちゃんのためのもの」ということをはっきり伝えましょう。そして、「○○ちゃんはもうおっぱいではなく、新しい食べ物を食べる準備ができているんだよ」ということをやさしく教えてあげてください。


~助産師のコメント~

 ふたり目が生まれると、「上の子を優先してあげましょう」と言われることが多いと思います。上の子を優先させるという意味は、二人が同時にぐずったときに、上の子を優先して落ち着かせて、上の子に「ほら泣いているでしょ、一緒にオムツ替えてみよう」など上の子も一緒に下の子を育てる、という気持ちにさせることが大事でしょう。そうでないとママを取られた、ママを取った、という気持ちになったりしかねませんからね。

 一方で、下の子にじっくり関わることができないことに悩むお母さんも多くいます。また、育児自体には慣れているので、ふたり目となると油断しがちです。ふたり目の場合、授乳も「欲しがるときに、欲しがる分おっぱいをあげる」という、母乳育児の鉄則がくずれてしまうことがあります。それによって、授乳がうまくいかなくなり、「下の子にはあまり手をかけてやれていない」と、さらに悩む方もいます。ですが、上の子と同じように育児に時間をかけることができないのは当たり前です。ぜひ自分を責めずに、授乳など優先したいことを決めてできることを考えて工夫をしましょう。そして、上の子にも、下の子にも、短時間でも片手間でなくきちんと関わる時間をもつと、大事にされている事がきちんと伝わります。上の子が生まれたとき、家族が新しい家族として生まれ変わったように、新しい家族としての変化を楽しんでくださいね。

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(株)とらうべ 助産師・宮里風葵さん
総合病院に助産師として勤務後、現在は(株)とらうべにて、母乳育児を含めた育児相談や、タッチケアの講師として活躍中。

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