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私の母乳は出るようになる!? 妊娠中から始める母乳育児準備

「母乳のことは、産んでから考えよう。」「母乳が出るようなら母乳で育てたい。」そう思っている妊婦さんも多いかもしれません。しかし、事前に知っておくこと、準備しておくことで産後の母乳育児がスムーズに進められることもあります。今回は、妊娠中から始める母乳育児準備について、(株)とらうべの助産師、宮里風葵さんにお聞きしました。

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母乳育児は大変でハードルが高いというイメージする方が多いようです。そのため「無理はせずに楽しく」と育児を前向きに考えた結果「できれば母乳で」と控えめになっていませんか。まずは、ポイントを知っておくことで、だれもが自信をもって母乳育児をスタートさせることができます。

女性のからだはすでに母乳育児に備えている

「母乳が十分出るか?」とよく心配されますが、実は母乳が出るか出ないかは、体質ではありません。妊娠4カ月頃のからだは、母乳をつくるための基礎となる成分を集め、赤ちゃんにとって重要な「初乳」をすでに作りはじめます。そして、気になる母乳量は「乳房の大きさ」と関係があるのでは、と心配される方もいますが、大小と量は関係がありません。通常、乳房の形や大きさは脂肪組織によって個人差がでます。しかし、脂肪組織の量は母乳の量や成分には影響しないのです。たとえ小さい乳房でも妊娠中「乳腺」が大きく発達し、そこできちんと母乳が作られます。このように女性のからだは母乳育児のための仕組みが備わっていて、妊娠するとお腹の赤ちゃんと共に、大きな変化を遂げていきます。

産後の過ごし方によって母乳量が決まる

産後すぐからの赤ちゃんとの過ごし方は、母乳が出るかどうかに影響してきます。もちろん出るようになるのが早い人もいればゆっくり時間をかけて、という人もいて個人差はありますが、初めにやっておくべきことは同じです。

・産まれたら早めに授乳を開始

産まれて1時間くらいの間に、胸の上で赤ちゃんを抱きましょう。すると赤ちゃんはおっぱいに向かって進み、自分で吸おうとします。肌で触れ合うことで保温し、心臓や呼吸が落ちつき、自然と授乳を始めることができます。またママの肌から、からだに良い菌をもらい抵抗力がつきます。初乳は低血糖を防ぐことができ、免疫力をつけます。

・欲しがるたびに吸わせる

母乳がまだ出ていなくても、吸わせることで母乳分泌のスイッチが入り、母乳が増えていきます。スイッチが押されないままでいると、母乳をつくるホルモンが減ってしまいます。産後2週目頃からは、スイッチの回数に関わらず乳房を空にすればするほど母乳が作られます。飲み残しが続くと分泌が徐々に減っていきます。そのため回数や時間にとらわれず、吸いたいだけ吸わせます。母乳のみにこだわる必要はありませんが、必要以上にミルクで補うことを避けるのは、このためでもあります。また、吸っているのに上手く飲みとれていないと母乳の量が伸び悩むことがあります。慣れるまでは飲みとれているかを専門家に確認してもらいましょう。必要なら抱き方やくわえさせ方を練習します。様々な理由で十分に飲みとれていないときは、さく乳をすることで母乳分泌量を維持、または増やすことができます。

妊娠中からできること

産後の過ごし方を知っていても、過ごす環境や体調など様々な理由で思い通りにならないこともあります。妊娠中からできることをまとめてみました。

・体力をつけておく

赤ちゃんは胃が小さいうえ、母乳は消化が良いため何度も飲みたがります。結果的に授乳回数が多くなることもあります。何度も吸わせることは良いことですが、慣れるまでは負担に感じるかもしれません。そのため、妊娠中からバランスの良い食事と適度な運動で体力をつけておくとよいでしょう。

・疲れる前に小まめに休む

妊娠後期になるにつれ、夜中に目が覚めることはないでしょうか。これは産後、赤ちゃんの要求にいつでも対応できるようにからだを慣れさせるための理にかなった変化です。さらに、赤ちゃんと過ごすことでオキシトシンという「癒しのホルモン」がでます。それにより短時間で質の良い睡眠をとれるようになります。妊娠中から、小まめに横になったり、目を閉じたりして、休むことを心がけましょう。お腹に手をあて赤ちゃんのことを想いリラックスすると良いですね。短時間で疲労回復ができるようにからだが慣れていきます。

・母乳育児のサポート状況を把握し相談しておく

母乳育児のサポート状況は出産施設により異なります。ポイントとなる産後の過ごし方が実際にできる環境であるか、赤ちゃんと同室か、必要なときに使えるさく乳器の備えがあるかなども含めて相談しておきましょう。

・授乳の抱き方や乳房のチェックをしておく

乳首の大きさや形などをチェックしておき、産後の授乳をイメージしておくと良いでしょう。 抱き方の練習や、授乳の場面を見る機会があるとよりよいでしょう。
(2016/3/1 一部内容を変更いたしました。)

・授乳に必要なグッズの準備

哺乳瓶やミルクが産後の必須品となっている資料が多いため、買いそろえていたのに意外と母乳がよく出るので使わなかったというパターンは少なくありません。「無理をせず楽しく育児を」と考えると、結果的に母乳育児の方が楽だったというママが多いのが実情です。さらに、より楽に母乳育児ができるサポートグッズもたくさんあります。それを踏まえて出産準備をしていくと良いでしょう。

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(株)とらうべ 助産師・宮里風葵さん
総合病院に助産師として勤務後、現在は(株)とらうべにて、母乳育児を含めた育児相談や、タッチケアの講師として活躍中。