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母乳育児に役立つヒント

母乳育児、いつまで?

今回の母乳育児のヒントでは、母乳を与えているママのほとんどが直面する「母乳育児をいつまで続けたらよいか」、もしくは「いつやめるべきか」といった疑問について助産師の宮里風葵さんに解説いただきました。

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ママも赤ちゃんも納得・満足な選択を

育児相談では「○○だから、母乳をやめようかと考えているんです・・・」という相談を多くうけます。また、母乳以外のことでも「○○か月(○歳)で母乳をやめちゃったんですが・・・」と相談を始める方もいます。母乳育児を続けていくメリットや方法を知らずに、仕方なくやめてしまったということです。そのようなママには、自分の選択に自信がない、後ろめたい、後悔しているという様子がうかがえることがあります。

母乳を「やめようかな」と思うきっかけは、みなさん様々です。しかし共通していることは、自分にとっても赤ちゃんにとってもメリットが多くて、ベストな選択をしたいということです。大きい買い物をするときには、たくさんの情報を集めてベストな買い物をしたいと誰しも思うでしょう。最終的になにを選ぶのかは自由です。母乳育児にも同じことが言えます。どのような母乳育児をしていくか、選択はママの自由です。それが満足のいくものであるように、母乳育児を続けていくうえでまず知っておいてほしいことをお伝えします。

母乳は、いつまで必要なものなのか?

大きな買い物をするとき、まず、「本当にいま必要なのか?」と考えるでしょう。母乳育児中でも、「いつまで母乳を続けたらいい?」「もうやめた方がいい?」「まだ続けるべき?」「続けても大丈夫?」と、そのときの必要性に疑問をもつことが何度もあるでしょう。母乳育児の期間についてまず知っておいてほしいことは、「2歳かそれ以上まで母乳育児を続けましょう」ということです。これは、WHOの推奨する母乳育児期間です。また、米国小児科学会では「少なくとも12か月、それ以降は母と子が望む限り長く」と言われています。

なぜ2歳以上?

なぜ長くあげていたほうがいいのでしょうか。ただ単に、母乳が良いと言われているから、なんとなく長く続けた方が良いというのではありません。母乳育児支援をする医療職の立場からすると、その疑問に対する答えには、やはりママと赤ちゃんが「より健康に」という視点がキーワードになります。その視点から、2002年には母子手帳からも「断乳」ということばが消え、代わりに「卒乳」ということばを使うようになっています。その背景には、長く母乳をあげている程、メリットがたくさんあるということがわかってきたからなのです。下記のように、赤ちゃんとママにそれぞれのメリットがあります。

赤ちゃんにとって

・風邪や中耳炎、感染性胃腸炎などの予防、罹っても重症化を予防する。(とくに、3~6か月以上続けると、発症や入院のリスクが軽減するという研究データが出ています。)
・認知機能がより高くなる。
・肥満の予防。
・病気で食欲がないときにも、脱水予防や回復のための基本的な栄養の確保ができる。

ママにとって

・避妊の効果。
・ホルモンによってリラックス効果がある。
・疲れているときでも、簡単に赤ちゃんをあやすことができ、安心感を与えることができる。
・骨粗しょう症の予防。
・乳がんや、子宮体がん、卵巣がんになりにくい。

もしも、「6か月を過ぎると母乳は栄養がなくなる」「1歳になるので必要がない」とことだけがやめようと思う理由なのであれば、続けておいた方がメリットは大きそうだ、ということがわかります。

ママと赤ちゃんにとって

・スキンシップがとれて絆が深まり、通じ合えるようになる。

「やめたい」「やめたほうがいい」は誰のため?

長い目でみると続けることは結果的に赤ちゃんのためでも、ママのためでもあることがわかったでしょう。しかし、いまの自分にとって良いことなのか?というところが一番の悩みどころかと思います。母乳育児中の悩み事や苦労の方が大きいために、母乳を続けるメリットをあまり感じられないということがあるでしょう。何事も、「続ける」ということは容易ではないように思います。とくに、母乳育児を続けていると、やめようかと迷うような場面に何度か遭遇することでしょう。ママたちからよく耳にする、母乳をやめようと思うきっかけは下記のように様々です。

・乳頭痛、胸の張りや乳腺炎とその治療がつらい。
・母乳が足りていないので意味がない、ミルクで良いのではないか。
・母乳をやめれば夜泣きもなくなるのではないか。
・離乳食を食べないのは母乳を飲ませているせいではないか。
・歯が生えてきて噛まれてしまう。
・歯が生えてきて、虫歯になるのが心配。
・職場復帰をしたら母乳があげられない。
・保育園に預ける。
・妊娠したのでやめたほうがいいか。
・妊娠したいのでやめたほうがいいか。
・風邪をひいて赤ちゃんに影響があるのではないか。
・薬を飲むのでやめたほうがいい。
・付き合い程度だがお酒が飲めない。
・昼夜関係なくいつも一緒にいなければいけないのが大変。

ママたちは、「本当は続けたいんだけど・・・」「続けていていいなら続けたいけど・・・」とジレンマを抱えているという方が多くいます。上記のことは一時的なことだったり、誤解であったり、解決する方法はさまざまです。きっとあなたなりの、納得のいく母乳育児を続けることができます。

解決されるとしたら、あなたは母乳を続けていきたいですか?


メデラママでの過去の記事でも、解決方法のヒントが載っています。ぜひ参考にしてみてください。

「授乳トラブルSOS!乳首の痛みへの対処方法」
「母乳不足感を乗り越えるためのヒント~赤ちゃんをよく観察してみよう!」
「授乳時の抱き方のヒント~ポイントは『心地よさ』」
「仕事復帰後も母乳育児を続けるためのヒント」

小児科医 水野克己先生からのメッセージ
「自分を責めない。後悔しない。やってきたことに自信を持って赤ちゃんを抱きしめて欲しい。」


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(株)とらうべ 助産師・宮里風葵さん
総合病院に助産師として勤務後、現在は(株)とらうべにて、母乳育児を含めた育児相談や、タッチケアの講師として活躍中。

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